北のねこ暮らし

姉妹猫ななかまどとの暮らし。

安全なキャットフードって何?コーングルテンについて調べてみた

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うまうま♪

我が家の姉妹猫、ななとかまど(2歳)がストルバイト(尿の結晶化)になって以来、しばらくキャットフードは療法食のみで過ごしていました。

現在結晶はなくなりましたが、2匹のうちかまどに特発性の血尿が見られるため、ストレスに配慮した療法食を継続中です。

 

nanakama.hatenablog.com

 

療法食はかまどのみなので、もう1匹に下部尿路に配慮した機能性フードを併用すべく、さまざまなフードを検討しているとき、ふと原材料に疑問が浮かびました。

下部尿路に配慮したフードは、どれもだいたい原材料の1番上に「コーングルテンミール」と記載されているのです。「チキン」や「フィッシュ」ではなく。

それってどうなの?

そもそも、コーングルテンミールって何よ?

今回は、メーカーに直接問い合わせもしてみたのでわかったことを紹介します。

※ここでは、1消費者の私、たまごが調べ得る範囲で分かったことを紹介しています。私は専門家ではありませんし、特定のフードを推奨するものでもありません。アレルギーその他愛猫の健康に関することは専門の獣医師に相談のうえ、検討してください。

【目次】

 

肉や魚が原材料のトップにある=良いキャットフード伝説

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いや、それは人間の…

ネットなどでは、「猫は本来肉食動物だから、原材料の一番最初に動物性の原材料が記載されているフードを選ぶべき」といった記事を良く目にします。

原材料の表示は、重量の多い順に記載する決まりとなっているため、動物性の原料が多いフードが良いよ、という意味ですね。私もそう思っていたし、事実、今までの室内猫用フードは動物性の原材料がトップに記載されていました。

ところが、今回下部尿路に配慮したフード(療法食ではなく、機能性フードといいます)を探していると、大手のメーカーでも原材料のトップに「コーングルテンミール」という植物性の原材料が記載されているのです。

ググってもはっきりしなかったので、ある有名メーカーさん(A社とします)に直球質問してみました。(電話での伝聞なので、どのメーカーかは控えておきます)さらに、現在療法食でお世話になっているロイヤルカナンの公式サイトで割と分かりやすい説明があったので、合わせて紹介します。

A社お客様相談室への質問

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たまご:「機能性フードの原材料のトップに動物性の原材料がない理由は?」

A社:「それぞれのフードに適した原材料を最適な配合で製造しています。動物性の原材料がトップでなくても、安心して猫ちゃんに与えることができる製品です」

たまご:「ネットなどでは動物性の原材料が多いほうが良いといった話を聞きますが?」

A社:「必ずしもそうではありません。そもそも、動物性の原材料は「生」と「乾燥」で重量が違いますが、生の場合での重量かどうかまでは各メーカーごとに違います。もし、生の状態での重量であれば、一番上に記載されていたとしてもそのほとんどは水分なのです」

**********

これを聞いて、私は「なるほどねえ」と思いました。

つまり、原材料のトップに「チキン」などと記載されていたとしても、それが仮に「生」での状態で量った重量であれば、栄養が凝縮された乾燥ミールと比べると栄養分に差が出ることは想像がつきます。

加えて、次に紹介するロイヤルカナンのサイトでも同じような説明がありました。

ロイヤルカナン公式サイトの説明

こちらを参考にしました。

「原料を見ただけではわからない」本当に良い品質のペットフード

確かに、「猫は肉食動物だから、植物性の食べ物だけでは生きていけない」のは本当です。

もう少し詳しく言うと、「猫が必要な『栄養素』のいくつかが植物性の食べ物だけでは不足する」ということです。つまり、猫や犬に必要なのは、「肉」そのものではなく、「肉」に含まれる「栄養素」なのです。

ですので、もしも必要な「栄養素」をとることができれば、必ずしも「肉」を食べる必要はありません。

とありました。

もともとロイヤルカナンの療法食は動物病院から処方されているため、信頼して購入はしていましたが、こういった説明があることでより安心できるというものですよね。

つまり裏を返せば、私たち1消費者は原材料の記載順番だけで製品の良し悪しを判断することはほぼできないといえるでしょう。

キャットフードの原材料に記載されている「コーングルテン」とは?

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コーングルテン…文字から想像するに、とうもろこし、つまり穀物が原料であろうことは想像がつきます。実はコーングルテンミールについて獣医さんにも訊ねたことがあるのですが、「フードの詳しい説明はメーカーに問い合わせて欲しい」と言われました。

うん。分かる。

特定のメーカーをどうこう言うわけにはいかないだろうし、病院とメーカーの繋がりとか、いろいろあるのでしょう。コーングルテンについては私でも分かりそうな答えしかもらえませんでした。

こちらもA社とロイヤルカナン公式サイトからの説明がありますので紹介します。

A社お客様相談室への質問

たまご:「コーングルテンとは何ですか?」

A社:「簡単に説明すると、とうもろこしからでんぷん、油、繊維を取り除いた植物性のたんぱく質のことです」

たまご:「では、コーングルテンミールとは何ですか?」

A社:「弊社では乾燥したコーングルテンを指しますが、メーカーによって呼び名が異なる場合があります」

たまご:「コーングルテンミールは良い原材料といえるのでしょうか?」←失礼な質問ですが、ここはせっかくなので

A社:「もちろんです!それぞれのフードに適した配合で製造しているものですので、安心していただければと思います」

たまご:「巷では、動物性の原材料のほうが良いとも聞きますし、グルテンフリーという言葉も聞きますが、どうでしょうか」

A社:「それは、思想の違いだといえるでしょう。グルテンにアレルギーがあれば話は別ですが、弊社ではコーングルテンは良質な栄養だとして自信を持って製造しています」

**********

電話で素人に説明するのですから、これ以上求めて聞いたところで私のほうが理解できないと思い、ここで納得させていただきました。

ここで分かったのは、グルテン=悪ではないらしい、ということ。さらに、ロイヤルカナンのサイトでももう少し詳しく書かれていました。

ロイヤルカナン公式サイトの説明

公式サイトでは、コーングルテンの優れている点を「消化性の良さ」として説明しています。

一般的に生の「チキン」は約70%が水分で、タンパク質は10~20%程度です。また、皮や骨を含んでいるため、消化率は80~85%程度です。
いっぽう「コーングルテン」というのは、コーンから取り出した「グルテン」というタンパク質です。そのため、猫や犬でも消化性が高く、高品質なものでは消化率は、なんと90%を超えるんです。

ここで混同してはいけないのは、穀物全般と加工されたコーングルテンを一緒に考えてはいけないということですね。

私もねこ検定で習いましたが、猫の消化器官は犬と異なり、炭水化物を消化するための酵素をほとんど持ち合わせていません。従ってコストなどの理由でキャットフードに炭水化物を混ぜているメーカーもあるので気をつけよ、といったことが書かれていました。

うーーーん。確かに、普通の人ならコーングルテン穀物=炭水化物=猫にはダメ!ってなっちゃいますよね。

そして、ロイヤルカナンでは穀物についてこのように説明があります。

原材料に穀物が使われているかどうかよりも、穀物に含まれる「栄養素」がきちんと体に取り込まれるかどうかのほうが大事です。例えば「とうもろこし」の粒の皮は食物繊維を多く含むため、そのままではうまく消化できず、中に含まれる「栄養素」を吸収することができません。でも、細かく砕いて粉にしたものであれば、中に含まれる「糖質」や「タンパク質」などの「栄養素」がきちんと消化されて体に取り込むことができるようになります。

ここまで説明があれば、私はひとまず安心して猫に与えても大丈夫かな、と思えます。ていうか、信頼するしかないではないですか。

結局、どんなキャットフードなら良いの?

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美味しいのがいいなあ。

要は愛猫がいつもおいしく食べてくれて、健やかに育ってくれるフードであれば良いわけですよね。

日本では、ペットフードはAAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準に基づいて規約が定められています。この基準を満たしているキャットフードを購入することは言うまでもありません。さらに、

  • 猫の体質に合っているか(アレルギーなどがないか)
  • おいしく食べ、排泄するか
  • 質問に真摯に答えてくれるメーカーであるか

ということが満たされたキャットフードであること、が大事なのだと私は思いました。

 

コーングルテンミール自体は悪いものではない

今回はキャットフードに多く含まれるコーングルテンにスポットを当てて調べてみました。コーングルテン、およびコーングルテンミールに関してはメーカーごとに品質が違うので、気になる場合は直接メーカーに問い合わせてみても良いと思います。

候補のフードは小袋を買って試してみるという方法もありますね。愛猫が好んで食べるかどうか、そして排泄の状態も良く観察して、問題がないようであればお徳用の袋を購入すれば良いわけですから。

まだまださまざまなウワサが流れるキャットフードの品質問題。みんな愛猫が健康で長生きして欲しいからこそ、真実を知りたいのだと思うのです。

人間の食品のように、これからはもっと情報が増えると共に、消費者の私たちも選ぶ目を養っていけたらいいなあと思うのでした。

 

私のキャットフードに対する考え方はこちら↓↓です。

 

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 子猫に関してはこちらも合わせてご覧ください。

 

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