猫の感染症にはさまざまな種類があります。よほど猫を飼う経験が長い人でないと
「猫風邪？ウイルス？3種ワクチンって？」となってしまいませんか。
猫風邪といっても該当するウィルスは3つほどありますし、FIPのようにアルファベットで表現される感染症もあります。
我が家の猫たちにワクチン接種する際、獣医さんから説明はありましたが、難しい病名やアルファベットの羅列で、正直私は良く分かりませんでした。(-_-;)
そこで、私自身のモヤモヤを解消するために、猫の主な感染症についてまとめました。
【目次】
- 主な猫の感染症の種類とワクチンの有無
- 室内飼い推奨のワクチンは3種
- 外にも出るなら5種ワクチン
- 猫エイズ（FIV）のワクチンは単体で受ける
- 猫伝染性腹膜炎にはワクチンがない
- 感染症のことを知り、打てる手は打つ
主な猫の感染症の種類とワクチンの有無
まず、猫の感染症の種類と呼び方、ワクチンの有無を簡単に表にしました。
| 病気の名称 | 俗称 | ワクチン有無 | ウイルスの名前 |
| 猫ウイルス性鼻気管炎（FVR） | 猫風邪/猫インフルエンザ | 有：3種 | 猫ヘルペスウイルス1型 |
| 猫カリシウイルス感染症（FCV) | 猫風邪 | 有：3種 | 猫カリシウイルス |
| 猫汎白血球減少症（FPL) | パルボ | 有：3種 | パルボウイルス |
| 猫クラミジア | 猫風邪 | 有：5種 | 猫クラミジア（細菌） |
| 猫白血病ウイルス感染症（FeLV） | 有：5種 | オンコウイルス | |
| 猫免疫不全ウイルス感染症(FIV） | 猫エイズ | 有：単体 | レトロウイルス |
| 猫伝染性腹膜炎（FIP） | なし | コロナウイルス |
室内飼い推奨のワクチンは3種
感染力が強く、空気感染しやすいものについては、完全室内飼いでも3種のワクチン接種が推奨されています。
- 猫ウイルス性鼻気管炎
- 猫カリシウイルス感染症
- 猫汎白血球減少症
の3種ですね。そのうち1と2はいわゆる「猫風邪」と呼ばれ、外で産まれた子猫の多くが発症することで知られています。我が家の姉妹猫のうち、かまど（メス・2歳）がワクチン接種前に1の猫ウイルス性鼻気管炎を発症してしまい、治療に2カ月以上かかってしまいました。
一度猫風邪を発症してしまうとウイルスが体内に残っていわゆる「キャリア」となります。そのため免疫力が落ちるとまた症状が出てしまうことがありますが、ワクチン接種をすることで症状が軽く済むのだそうです。
そのときの経緯はこちらをご参照ください。
3の猫汎白血球減少症は俗に「パルボ」と呼ばれ、子猫が発症してしまうと重症化しやすく、多頭飼いの場合は隔離を余儀なくされます。ウイルスの生命力が強いため、完全に治癒するまでは入念な消毒が必要です。
外にも出るなら5種ワクチン
一般的には3・5・7種のワクチンが接種できます。
我が家でお世話になっている動物病院では、猫のワクチンは3種・5種の2種類でした。
5種は3種の感染症に加え、
の2つが加わります。多頭飼いや外飼い、猫とのスキンシップが多い場合は接種が推奨されているようです。（※猫⇔人間の感染は非常にまれだそうです）
ちなみに7種は、3種で受けるカリシウイルスの別タイプを2種類追加したものです。
猫エイズ（FIV）のワクチンは単体で受ける
猫エイズは猫同士のケンカなどから感染する病気です。既にキャリアの猫が子猫を出産した場合も、ウイルスを保有した状態で産まれることがあります。
猫エイズは発症すると免疫機能が弱まり、さまざまな病原体に反応し、症状が進行しやすい状態になります。
キャリアの猫でも、生涯病気が発症せずに長生きする猫も多いです。ですから、最近はキャリアの猫を引き取ってくれる、理解のある里親さんが増えているのですね＾＾
ちなみに猫エイズは人間に感染することはなく、完全室内飼いの猫であれば通常ワクチンは勧められません。
ただし、外に出て野良猫と接触する可能性があるのなら、ワクチンを受けておいたほうが良いでしょう。
猫伝染性腹膜炎にはワクチンがない
不治の病と言われる、猫伝染性腹膜炎（FIP）。上記の表ではコロナウイルスとありますが、コロナウイルスが直接の原因ではなく、猫同士の接触感染、あるいは体内の突然変異によって発症する病気です。
発症すると致死率が高く、今のところ予防できるワクチンもありません。
なんて理不尽な病気なんだろう…。今後の医学の発展に期待です。
感染症のことを知り、打てる手は打つ
猫の感染症にはまだほかにもありますが、知っておくべきはやはりワクチンが有効な感染症でしょう。
正式名称や俗称が入り混じって訳が分からなかったので、個人的には少しクリアになりました。
そして、まだまだ解明されていないこともあるということも改めて思い知らされた次第です。
※今回参考にしたサイト【アクサダイレクト】
猫を感染症から守るワクチン接種。種類、費用、副作用のリスクは？
※書籍
