北のねこ暮らし

姉妹猫ななかまどとの暮らし。

猫の不妊・去勢手術は本当に必要?

不妊・去勢手術は基本的に必須

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【目次】

 

春の出産シーズンがやってまいりました。

猫は生後5カ月を過ぎた頃から発情期が始まります。発情期は年に数回あり、メス猫は1年に2~3回の妊娠・出産が可能です。一度に産まれる子猫は3~5匹なので、発情期ごとに妊娠すると、1年で一匹のメス猫が産む子猫は多いと15匹にもなります(@_@。

また、猫は交尾ごとに排卵がおこる仕組みなので、妊娠しやすいという特性があるわけですね。猫が多産なのはこういった理由があるのです。

なので、不妊・去勢手術を行っていない野良猫や多頭飼いの場合、1年であっという間に猫の数が増えることは想像に難くないでしょう。

よく、多頭飼育崩壊の現場で、まだ生後5カ月ほどの猫が子猫を育てていたとか、近親交配が重ねられていたという話を聞きます。閉じ込められた室内で、逃げることもできずに増えてしまった猫たちのことを思うと、いたたまれません。それならまだ野良猫のほうが幸せだったのではないかとさえ思います。

そんな野良猫だって、ほとんどが人間の勝手で捨てられた結果です。生粋の野良などいないのだと、昔職場の猫好き先輩に諭されたことを思い出します。

(先輩、今の私を知ったら驚くだろうなあ(^▽^;)まさか、この私が猫ブログを書いているとは思いもよらないでしょうね)

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猫の妊娠期間は約2カ月。そろそろ出産ラッシュがやってくる時期なのであります。子猫は可愛いですが、野良猫として生き残るのはほんの数%だといわれています。成猫になったとしても、室内で飼う猫のように長生きはできないでしょう。

そんな過酷な外の世界に、産まれた子猫を捨ててしまう人が後を絶たないなんて、にわかには信じられません。飼い猫に不妊・去勢手術を行わずに、自由に外に出していた結果、子猫が産まれたから捨てた…そんな自己チューの人がまだ残念ながらいるのですね。

産まれたばかりの子猫は当然ながら自力では生きて行けません。

善良な人に拾ってもらえればラッキーだといえるでしょう。しかし、保健所に連れていかれた場合、一定期間を経て引き取り手が現れなければ殺処分になってしまいます。それをなくすべく、保護猫団体が殺処分寸前の猫を救う活動をされていますが、残念ながら全頭救うことはできないわけです。

飼い猫に子供を産ませて責任がとれないのであれば、何があっても不妊・去勢手術はするべきだと言えるのではないでしょうか。

不妊・去勢手術は人間のエゴなのか

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飼い猫の手術を検討している人は、恐らく誰もが一度は考える問題なのではないでしょうか。少なくとも健康な猫の体にメスを入れるわけですし、麻酔のリスクもあります。このまま自然な姿で生涯を全うさせてあげたほうが猫にとって幸せなのではないかと。

しかし、前述したように、自然に任せていれば必ず年に数度の発情期がやってきます。完全室内飼いであり、オスメスの多頭飼いでなければ大丈夫。そう思うかもしれませんが、年に何度もやってくる発情期において交尾ができない状態が続くと、猫にも人間にも相当のストレスがかかってしまうのです。

発情期の行動は人にも猫にもストレス

  • オス…マーキング(尿のスプレー)行動をする。多頭飼いの場合であればケンカが激しくなる
  • メス…鳴き声が大きくなる。通常の鳴き声と異なり、人間の赤ちゃんのような声で鳴く

どちらも人間にとって困ることだといえますが、異性を求めて外に出たいのに出られない猫にとっても、大きなストレスなのだそうです。

不妊・去勢手術のメリット

  • 望まない妊娠を防ぐ…当然ながら、これが第一の目的。
  • 生殖器の病気を防ぐ…特にメスは乳腺腫瘍に高い予防効果があるといわれる
  • 発情期特有の行動をしなくなる

不妊・去勢手術のデメリット

  • 肥満になりやすい…手術することでホルモンバランスが変化してしまい、太りやすくなるといわれている。カロリーコントロールのフードで対処できる
  • 麻酔のリスクがある…術前検査で多くは回避できるが、100%ではない

我が家の猫にも手術しました

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我が家に来たばかりの頃。生後1カ月半

我が家の猫、ななとかまど(メス/1歳10カ月)は北海道のとある農家で産まれました。母猫は農家のおばあさんが可愛がっていた猫です。田舎の農家では猫に不妊・去勢手術を行うことはあまりないように思います。しかし、そこの農家では産まれた子猫に責任をもち、私たち夫婦のように猫を飼いたいという人に譲渡していたのです。

詳しくは、ブログごあいさつの記事と、猫と出会う方法について書いた記事をご参照ください。

 

nanakama.hatenablog.com

 

 

nanakama.hatenablog.com

 

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この中にななかまどがいるらしいのです。いただいた画像なので詳細不明。

我が家では最初からななかまどに避妊手術を行うつもりでいました。ペット可のマンションであるとはいえ、考え得るトラブルは回避しなくてはなりません。

「私たちの勝手で、子供が産めない体にしてしまって、ごめんね」

という思いはありましたが、私たちはマンション住まいであり、これ以上繁殖させるわけには絶対にいかないのです。断腸の思いで手術に臨みました。

ときどき、

「もし、ななかまどがあのまま農家で暮らしていたら…」

と考えることがあります。(実際は、可能な限り譲渡するのでその可能性はないのですが)

しかし、当時ななかまどと一緒に産まれた兄弟たちがその後どうなったかを聞いて、複雑な気持ちになりました。

ななかまどを引き取ってしばらくして、かまどに猫風邪の症状が出始めました。そのとき実は故郷の兄弟たちにも発症していたらしいのです。

かまどに猫風邪の症状が出始めた話はコチラ↓↓

 

nanakama.hatenablog.com

 

かまどの風邪は長引いたものの、必死で目薬や抗生物質を与え、部屋の除菌も毎日行い、なんとか症状を抑えることができました。しかし、兄弟たちは猫風邪に対抗しきれなかったらしく、全3頭亡くなってしまったとのこと。

正直、とてもやりきれない思いでいっぱいでした。

ななかまどが産まれた農家では、あくまでお世話はしているものの、一頭一頭病院でケアまで行っているわけではありません。いってみれば、自然の成り行きともいえます。どこまで人間が関与するのかという考えの違い。

そうかといって、では私たちが全頭引き取れたのかというとそうではないのです。意見などできるわけもありません。

実際、北海道の片田舎ではこのようなケースがほとんどです。それでも、可愛がってもらっていたので兄弟たちは幸せだったのかもしれませんね。

ななとかまどの避妊手術の経緯は、また次回詳しく書きたいと思います。手術の費用や、術後の様子など、我が家のケースを紹介します。

我が家の猫の不妊手術記事へ

 

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猫たちに初めてつけた首輪。