北のねこ暮らし

姉妹猫ななかまどとの暮らし。

「猫の日本史」を読みました【備忘録】

猫の日本史


ねこ検定上級受験を来年3月に控え、少し勉強らしきことをしないと…と、図書館から本を借りてきました。

今回借りてきた本は「猫の日本史」。

ねこ検定の参考文献のなかから、色々考えてピックアップしました。

歴史に登場した猫に関するエピソードが分かりやすくまとめてあります。

実は、諸事情あり熟読できず、返却日を前に慌てて流し読みしているという状態…(^^;

なので、きちんとした感想ではなく申し訳ありませんが、大事そうな箇所だけ書き出してみました。

検定問題に出るかどうかは分かりませんが、備忘録とさせていただきます。

【目次】

猫の日本史」 桐野作人(きりのさくじん)著 を読んで

 

歴史作家さんの書いた本なので、私のような歴史音痴には読み進めるのに時間がかかってしまいました(^^;

文自体はとっても分かりやすいのですが、固有名詞に馴染みがなかったり、読めない字だったりすると途中で止まってしまうんですよねー(-_-;)

この本の概要は、平安時代から江戸時代末期くらいまでの、猫と人の暮らしについて文献や絵画などから紐解き、考察されたものとなっています

そこで、時代を3つに分け、ポイントをまとめました。

(だらだらと長いので、目次のリンクから読み飛ばしてくださって大丈夫ですので(^-^;)

1.平安時代の猫

日本史上最古の猫ブロガー、宇多天皇

日本の猫の歴史は弥生時代だとする説が有力ですが、猫との暮らしが記録として残っているものは平安時代宇多天皇の日記が最古だといわれています。

  • 当時、中国からやってきた猫は「唐猫」と呼ばれ、貴族の間で流行していた
  • 宇多天皇の愛猫は黒猫だった
  • 宇多天皇は猫日記を書いていた
  • 猫には乳粥(にゅうがゆ)※を与えていた

※乳粥とは、今で言うヨーグルト的なものではないかといわれています。

日本最古の女流エッセイスト、清少納言が綴った猫

平安時代の文学といえば清少納言の「枕草子」、紫式部の「源氏物語」が有名です。

特に、枕草子における猫の記述は、当時の猫文化がよく伺える内容であったとのこと。

  • 一条天皇は猫好きで知られていた
  • 当時、猫の出産は特別なものとされ、子猫は珍重されていた
  • 貴族は猫に赤いリード(紐)をつけることを好んだ
  • 今のように不妊手術などなく、猫の交配が進むにつれて野良猫も増えた

絵画にも猫が登場!

私、恥ずかしながら鳥獣戯画って良く知らなかったんです。グッズなんかもたくさんあるんですねー。

しかも、米津玄師さんプロデュースの「パプリカ」の鳥獣戯画バージョンもあるんだとか。動画みてびっくりです。


<NHK>2020応援ソング「パプリカ」 国宝『鳥獣戯画』バージョン

 

2.戦国時代の猫

「猫公家」と呼ばれる西洞院時慶(にしのとういんときよし)の「時慶記」

  • 豊臣政権は猫の売買および野良猫の捕獲を禁止した
  • 豊臣政権は猫を繋いで飼うことを禁止した
  • 当時、米蔵等を荒らすネズミの存在が深刻化していた
  • 逆に、犬には首輪をつけて飼育する旨を命じた

長実房英俊(ちょうじつぼうえいしゅん)の「多門院日記」

  • 英俊は愛猫家だった
  • 死んだ猫に「妙雲禅尼」という日本史上初の戒名をつけた
  • 信長の命により、鷹狩り用の餌として猫狩りが行われた

豊臣秀吉の逸話

  • 秀吉が可愛がっていた虎毛(キジトラでしょうか)の猫が行方不明になったとき、捜索を命じられた浅野長政は、こっそり代わりの猫を調達した。

九州薩摩藩、島津氏の逸話

  • 島津氏の別邸「仙厳園」の一角には「猫神」という祠(ほこら)がある
  • 島津義弘朝鮮出兵の際、猫を同行した
  • 猫の瞳孔の開き具合を見て時間を把握した
  • 出兵に同行した猫は7匹、生きて帰ったのは2匹
  • そのうち黄白(茶白?)の猫は「ヤス」と呼ばれ、現在も鹿児島ではこの毛並みの猫をヤスと呼ぶ
  • 島津家は代々犬や猫を扱うブリーダーであった

「招き猫」のルーツも戦国時代にあった

招き猫の「人を招く」と「商売繁盛」は同じように思っていましたが、ルーツは別だったようです。

【人を招く猫のルーツ】

  • 彦根藩 井伊家の菩提寺である「豪徳寺」(東京都世田谷区。別名「猫寺」)
  • 豪徳寺がまだ小庵だった頃、僧侶が飼っていた猫が直孝を招いたとされる
  • 井伊直孝の死後、墓の近くに猫塚が作られたことがきっかけで招き猫信仰が広まった

【商売繁盛の猫のルーツ】

  • 浅草寺近くの「今戸神社」にも多数の招き猫が奉納
  • ある老婆の夢に飼い猫が現れ、「自分の形を作り、祀れば福が来る」という啓示を受けた
  • 猫の飾り物で老婆は商売繁盛した
  • 猫の飾り物は今戸焼だった

3.江戸~幕末時代の猫

南総里見八犬伝」著者 曲亭馬琴と猫

  • 盲目になった馬琴の妻、お路の日記には猫との波乱万丈な暮らしが詳しく書かれている
  • 最初の飼い猫は黒猫だった
  • 生涯最後の猫は「赤雑毛男」←茶トラなの? 名前は「仁助」

猫の浮世絵師、歌川国芳の活躍

  • 江戸時代の猫マンガ?草双紙「朧月猫の草紙」が大ヒット(作者は山東京山、画は歌川国芳
  • 猫の顔は歌舞伎人気役者の顔に似せて書いていた
  • 国芳の猫画商法は大成功し、一大猫ブームを巻き起こした
  • 本書の表紙は国芳の代表作「たとゑ尽の内」。猫にまつわる言葉やことわざを絵で表現したもの
  • 国芳は猫好きで常に5,6匹の猫と暮らしていた。子猫を懐に入れて画を描いたという逸話もある

朧月猫の草紙をもとに江戸の猫事情を探る

  • 子猫は当時も大人気だったが、里親探しは注意深く行われた(小さな子供がいると子猫がおもちゃにされないか気遣うなど)
  • 「猫くぐり」という今で言う「キャットドア」のようなものがあった
  • 冬時は火を消した後の竈(かまど)にもぐる猫も多く、灰まみれになった(竈ねこ( *´艸`))そういった猫はシャンプー(?)する習慣もあった
  • 猫の蚤取りを行う商売があった
  • 肉食が一般的でなかったため、ご飯にかつお節をかけた「猫まんま」が猫の食事だった
  • 猫の食器は鮑貝の殻だった
  • 猫ベッドは(ざる)やつぐらが一般的だった
  • 猫トイレは箱に砂を敷いたもの
  • つぐらにふたをつけたものが猫キャリーだった

幕末に「姫」と呼ばれた天璋院篤姫のセレブ猫

  • 名前は「サト姫」柄は不明
  • 夫である将軍家定に内緒で飼っていた
  • 赤い首輪に銀の鈴をつけていた
  • 16年生きた

幕末の浮世絵師、河鍋暁斎(かわなべきょうさい)の画に登場する猫

  • 暁斎バージョンの鳥獣戯画
  • 北方探検家、松浦武四郎の姿を涅槃図に模した「武四郎涅槃図」の右下に猫が描かれている(暁斎の飼い猫説あり)

龍馬暗殺を目撃した「書画貼交(はりまぜ)屏風」の猫

おわりに

申し訳ないくらいの流し読みでしたが、こうして記事にすることでなんとか僅かでも記憶にとどめておくことができればと思います。

そして、意外と(失礼ですが)おもしろかった!

もともと猫はネズミを捕るための益獣として中国からやってきましたが、貴族にはペットとして愛されてきた歴史もあったのですね。

そして、歌川国芳の浮世絵、鳥獣戯画など、有名な歴史物のエピソードも知ることができてうれしいです!

 

ちなみに…先日の記事で、この「猫の日本史」と共に借りた本「わたしのげぼく」。

ブックマークコメントにて もふもふ (id:tmofumofu) さんが気になるとおっしゃっていただきました。

こちらはねこ検定のキャラクターデザインでもおなじみの、くまくら珠美さん画、上野そらさん作の絵本です^^

 

絵本なので、あっという間に読めてしまうのですが…

 

感涙推薦と帯にもあるように、うかうかと外で読むのは危険すぎるくらい、涙なしには読めない絵本でした。(ノД`)・゜・。

いつか読んでみたいと思いながら今に至ってしまいましたが、今回図書館を利用する機会があったので同時に借りたというわけです。

 

ていうか、今の図書館って便利ですね!←今さら?

スマホで検索&予約できて、最寄りの図書カウンターで手続きできるなんて、知りませんでした(笑)。

これからはねこ検定の勉強にどんどん使わせてもらおうっと!

 

ちなみに、ねこ検定とは。

「猫を深く知ることで猫との暮らしをより豊かに」なることを目指し、2017年よりスタートした検定です。プロデュースは神保町にゃんこ堂さん。猫の書籍がたくさん集まっているお店なんですよね?行ってみたいなー。

ねこ検定が気になるとブックマークでコメントをいただいた かげとらこ(id:kagetora5)さん、受けてみませんかー^^

 

ねこ検定公式サイトはこちら。

www.kentei-uketsuke.com

中級の過去問を抜粋した記事はこちら。

 

nanakama.hatenablog.com