離乳前後の子猫は猫風邪のリスクが高い
4~5月は猫の出産がちょうどピークの時期ですね。
保護した乳飲み子をお世話されているボランティアの皆様、本当に頭が下がります。私はまだ乳飲み子を保護したことはありませんが、数時間ごとの授乳、変化しやすい子猫の体調、きっと寝る間も惜しんでケアされていることと思いますm(__)m
そんな時期だからか、最近「猫風邪」で検索されて私のブログにたどり着いている人もいるようです。
我が家の猫、かまどが猫風邪になったときの記事
早くに母猫とはぐれてしまった野良の子猫は免疫力が少なく、病気にかかりやすい状態です。ただでさえ弱々しく、体調が変化しやすい乳飲み子が風邪を発症してしまうと最悪命の危険もあります。また、母乳の免疫力が切れてしまった離乳後も、さまざまなウィルスに感染しやすいので要注意です。
私もかまど(もうすぐ2歳)の風邪がなかなか治らなくて、当時はとても不安でした。みんなどうしているのか知りたくて、猫風邪について調べまくったものです。
猫風邪の治療はその猫の状態や病院の方針によって違います。
ただ、「こんな症状でも病院に行くべき?」と迷うこともありますよね。
そこで、前回の記事で書ききれなかった細かい対策などをまとめてみました。
※猫風邪の症状は個体差があります。この記事はあくまでも我が家のケースですので、必ず医師の指示を仰いでくださいね!
目次
- 離乳前後の子猫は猫風邪のリスクが高い
- 猫風邪を疑う目安・きっかけはくしゃみ
- 多頭飼いでの治療は難しい
- 猫風邪治療期間に飼い主ができること
- 猫風邪の治療にかかった費用
- 獣医師とのコミュニケーションも必要
猫風邪を疑う目安・きっかけはくしゃみ
かまど(当時生後1カ月半)の場合、最初はちいさな「くしゅん」というくしゃみでした。
そのときは「へー、猫もくしゃみするんだー、かわいい♪」なんて呑気なことを言っていましたが、次の日くらいになるとくしゃみの回数が増え、鼻水が出るようになってきたのです。
動物病院に症状を話して相談したところ、
「子猫が一日に何度もくしゃみをするのは、普通ではありませんよ。すぐに連れてきてください」
と言われて驚いたのを覚えています。
結局すぐに病院へ行きましたが、かまどはどんどん粘着質の鼻水が出るようになっていました。それだけ、症状はあっという間に進むのです。
多頭飼いでの治療は難しい
兄弟姉妹であれば一緒に治療
かまどの猫風邪はヘルペス(猫ウィルス性鼻気管炎)が疑われていました。ほかにもカリシやクラミジアといった複数のウィルス感染を総合して「猫風邪」と呼ぶそうです。風邪という名称を使うから、私のような素人は人間の風邪と同じようなものだと勘違いしてしまうのかもしれませんね。
これらのウィルスは感染力が強いため、多頭飼いをしている場合はほぼ100%うつると考えた方が良いと獣医師に言われました。
我が家は姉妹で引き取りましたから、症状が出ていないほうも一緒に目薬治療を行いました。
ちなみに、当時処方された目薬は
- インターフェロン点眼点鼻液
- ファルキサシン点眼液
の2つです。
先住猫がいる場合は隔離する
先住猫がワクチンを打っていれば、感染しても軽く済む場合があるとされています。ワクチンを打っていないのであれば、部屋を分ける、あるいはケージに入れるなどの措置が必要になるでしょう。
いずれにしても、先住猫がいるのであればケージはあったほうが何かと役に立つのではないでしょうか。
猫風邪治療期間に飼い主ができること
1にも2にも消毒
猫は人間のようにくしゃみを手で押さえたりできません。くしゃみをするたびにブシャッと鼻水が飛び散ります。
あちこちでくしゃみをするものですから、そのたびに掃除と除菌です。当時は知らなかったのですが、消毒には次亜塩素酸水が定番なのだそうです。
地元の保護猫施設でも推奨しているものはコレ
私はとにかくスチームクリーナーで消毒する毎日でした。100℃に近い高温蒸気が出るので、熱湯消毒しているのと同じ効果が得られるからです。
野良の子猫を引き取った場合はノミがいたりお腹に虫がいたりする場合が多く、駆虫と同時に消毒が必要なこともあります。こういったときのためにも、猫を迎えたら何かしら消毒できるアイテムを持っていると便利ですよ。
栄養たっぷりのご飯と水
成長期の子猫はとにかく栄養のあるご飯(かミルク)をたっぷり摂って、不調に耐えうる体を作らなければなりません。
当時、かまどもだんだんと食欲が落ちていたので心配でしたが、抗生剤入りのウェットフードは食べてくれたので助かりました。
もし、あまり食べない、飲まないようであれば病院で点滴をしてもらうなどの処置が必要です。子猫はそれだけ弱く、あっという間に命を落としてしまうといいます。過保護かな?と思うくらいの心配をしたほうがあとあと後悔せずに済むのではないでしょうか。
ちなみに、当時月齢1カ月半だったななとかまどが食べていたフードはロイヤルカナンのマザー&ベビーキャットです。
粉ミルクも用意してあったのですが、我が家に迎えたときはもう離乳していて、カリカリのほうをよく食べていました。
粉薬に混ぜていたウェットフードはこちらです。
子猫用のウェットフードを食べてくれなかったので、いちかばちかで試したいなばさん。食べてくれて良かったー!
子猫用のフードについてはこちらの記事もどうぞ。
猫風邪の治療にかかった費用
およそ2カ月間に渡る治療費の内訳です。(1匹分)
- 採血料…200円
- 血液一般検査…550円
- ウィルス検査(FeLV,FIVキット)…6000円
- 便検査…800円
- インターフェロン点眼点鼻液…1000円×3回
- ファルキサシン点眼液…1000円×3回
- 内服薬(一般A)…一包100円×28回分
合計15550円(初診料、再診料除く)
我が家は粉薬以外、ななにも同じ治療をしているので合計28300円、初診料と再診料を含めると30000円を超えました(@_@。(2017年当時)
獣医師とのコミュニケーションも必要
動物病院によって、あるいは獣医師によっても猫の治療方法は異なる場合があります。病院任せにせず、気になったことは何でも質問するべきでしょう。また、複数の病院に行ってみて、納得のできる治療をしてくれる病院を選ぶというのも大切だと思います。
しかしながら、まだまだ猫の病気については未知の部分があり、情報も少ないのが実情なのではないでしょうか。これからもっともっと、獣医さんなどが発信する、信頼のある情報が世に出て欲しいと願うばかりです。
風邪の症状が落ち着いたら、ワクチン接種。感染症の種類とワクチンについてまとめた記事はこちら。